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2022/03/23

キャリアを作るために
筆者:石黒太一
 

自分のキャリア、自分の人生を人任せにしたいと思いますか。誰かが自分のキャリアを導いてくれるということは、残念ながらありません。キャリアについてアドバイスをもらったり、人生の指針としてお話を聞くことはありますが、結局は人それぞれの人生があります。だからこそ、自らキャリアをデザインしていくことが必要になります。
 
キャリアというと抽象的ですが、キャリアは様々な挑戦や機会によって作られています。つまり自分で機会を掴む行動をしなければいけません。機会は与えることを待っていてもいけません。たまたま舞い込んでくることもありますが、そのためには努力をして、能動的に行動しているからこそ、舞い込んできます。アンテナが立っていなければ、そもそも機会に気づくこともありません。
 
機会というのは、時として、自分の意図しないことでもあったりします。自分がやってみたい仕事、挑戦してみたい業務が必ずしもチャンスとは限らないのです。むしろ自ら望んでいなかったことが後に、自分にとっての大きな転換点になることもあります。自分が選択したいことだけを選んでいると、自分の枠を越えることができていない場合があります。自分が気づいていない可能性を発見するには、意図しない偶然も大切になってきます。
 
「転職をすれば自分のキャリアを作っていける」というのは、慎重に考える事が必要です。新たな環境、新たな仕事で望んだキャリアがすぐに手に入るわけではありません。新しい環境で機会を掴んでいくことは、これまで以上に努力をしなければいけません。また、自分にとっての課題を積み残しているままであれば、その課題に再び取り組むことになります。もし、自分にとっての課題を乗り越えないままでいると、同じ悩みに直面し、再度転職によって問題解決をしようとしてしまうのです。
 
仕事には、必ず「奥行き」があります。マニュアルどおりにやっても人によって結果が違います。マニュアル化され、徹底した教育がされているお店の接客でも、人によって接客内容には差があります。上手な人はだれから見ても、その優秀さがわかります。ただ仕事ができているだけ、ではないことがわかります。
 
キャリアをデザインすることに、答えはありません。意図しない偶然によって思いも寄らないキャリアになることもあります。大切なことは長期的な視点を持ちつつ、目の前のお客様、目の前の仕事に集中することです。「今」をまず大切にすることです。努力はうそをつきません。

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