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2022/05/06

目的から考える
筆者:石黒太一
 

すべてのこと、すべてのものには目的があります。目的から考える習慣を身につけると、行き詰まったときに新たな手段を見つけることができます。

乗りたい電車に空席がないとします。非常に困るのですが、なぜその時間の電車に乗りたかったのでしょうか。ミーティングの時間に間に合うために選んでいる。少し早めに到着することで心に余裕を持たせたい。何かしら目的があります。その目的を果たすための手段はひとつではないことを思い出すと、解決策はいくつも出てきます。少し早めの電車で空きを確認する。前日に移動してしまう。移動手段を変えてしまう。アイデアを広げ、手段を検討すれば、やり方はいくらでも出てきます。

手段は一つしかないと思いこんでいると、視野が狭くなってしまいます。会社説明会に申込みをしたいと思っていても、全て満席になってしまっている。もう参加できないのかと諦めるのか、電話やメールを送ってみて連絡をしてみるとアイデアを広げてみるのかでは、結果が変わってきます。

「これは手段なのか目的なのか」を常に問い続けることです。おにぎりが食べたいのは、お腹を満たすために食事をとりたいのか、Instagramでよく見かけるおにぎりだから食べたいのかでは、アプローチが変わってきます。お腹を満たしたいのであれば、他にも手段があります。しかし、「Instagramでよく見かけるおにぎり」を食べたいのであれば、パンを食べても満たされるわけではありません。

本を読むことで、課題を解決するヒントを得たいのか、その本を楽しみたいのかでは読み方も変わってきます。ビジネス書のように、必要なところを選んで読んだり、後ろから読むという方法もありますが、推理小説を後ろから読んでしまっては、台無しになってしまいます。

私たちは自分の中に思い込みがあります。こうしなければいけない。こうすべきである。この思い込みがときに助けてくれるときもありますが、手段を自ら狭めていることもあります。こうしなければいけないという考えによって、すぐ目の前にある大切なものを見落としていることもあります。目的は何か、自分は手段にこだわりに過ぎていないか。常に自問自答することで、困難を乗り越える事ができます。

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