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2022/05/26

気が利く人
筆者:石黒太一
 

困ったことがあったら、助けてほしいと思いませんか。そう思うのであれば、誰かが困っているときに、助けているでしょうか。自分がこうしてほしいと思っていることは、相手も望んでいることです。自分を知ることは相手を知ることでもあります。

お弁当をテイクアウトして持ち帰ったときに、箸が入っていなかった時、「最初から入れおいてほしい」「必要かどうか聞いてほしい」と思うはずです。同じように自分自身が相手に対して、気を回した行動ができているかを振り返ってみることです。普段から接している人も、あなたに対して同じような期待を持っているかもしれません。

気が利くというは、大きな差になります。ちょっとしたことに気がついて先回りをしたり、人の少しの変化から推測して行動をしたりすることができます。大人数のセミナー会場でふらっと立ち上がって動かれる人がいたときに、スタッフの人がなにか困っているのか、お手洗いを探しているのか、体調が悪いのかなどを想定してお声掛けをするということがあります。駅で壁を見ながら何かを探している人がいたら、地図や出口の案内を探しているのかもしれないので、一言声をかけて差し上げるとお話をしてくださることがあります。それが何も役に立たないことだってあります。しかし、この少しの行動を自分に対して、してもらっていたら嬉しいと感じるのではないでしょうか。

個の時代だからといって、「自分は自分」だけで良いわけでありません。コンビニも飲食店も「セルフ」が増えて、効率的になっています。そのような変化の時期だからこそ、「気が利く」ということは強みになり、人との大きな差になります。新人研修で元気な挨拶を教わります。部活でもないし、なんで挨拶を声張ってやらないといけないのかと思うこともあるかもしれません。もしそのように考えていたら自分本位になっています。元気な挨拶をすることによって、相手にも元気を与えることができます。気が利く人は、相手のことを考えます。一人で生活をしたり、一人で仕事をしているわけではありません。必ずいつも周囲には誰かがいるのです。

自分がされたいことと、相手が望むことが大きく違うこともあります。これも経験の中から学んで行く必要はあります。自分の思い込みだけや、自分の体験だけの中でだけでは不足することもあります。相手のことを気にかけ、何が必要なのかを聴き、時には失敗もしながらも「気が利く」人になっていきたいです。

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