効果的と効率的

時間が限られる中で効率的にやりたいと思うのは当然のことです。同じことをやるなら短い時間で楽に、簡単にやりたいものです。しかし、効率的に行ってはいけないことがあります。「人間関係」を築くためには効率的ではなく、効果的を考えないといけないのです。

人と人間関係を作っていくということは一朝一夕でできるものではありません。知り合うことはできるかもしれませんが、お互いが信頼するに至るまでは時間も必要になります。大学など学校に入学した頃、まだ友達がいない中で、どうやって関係性を作っていくかを工夫したことがある方もいるはずです。サークルに入ってみたり、まず隣の席の人に話しかけてお互いのことを知ろうと努力してみたり効率的にはできなかったのではないでしょうか。一緒にお昼食べてみたり、サークルでお花見をしたり、同じ授業でわからないところを教え合うなどして、徐々に友達が増えていくのです。LINEを交換したから信頼関係ができるのではなく、コミュニケーションの量によって作られていきます。

効果的であることを考えると、時には時間もかかることもあります。遠方の人とお話をするだけならオンラインで気軽にできるようになりました。もちろん、話はできます。しかし、実際に会いに行くことでわかることや、面と向かって話すことでわかりあえることはもっとあります。環境の変化で効率的にできる手段は増えました。これらがもたらすメリットは非常に多くあります。そのメリットは大切にしつつも、本質的なところはどこであるか、効果的なことはどのようなことかを考えていくと、人間関係がより豊かになっていきます。