2017/09/25
私のビジネス人生は、大学卒業後に勤務した広告代理店を辞め、家業の保険代理業を引き継いだことから始まりました。
最初の転機になったのは、27歳で起業した最初の会社でパソコンの保証制度を作ったこと。当時、急成長していたパソコン販売店に商品と保証をセットにして販売する仕組みを提案したところ、パソコンの売上が一気に伸びました。同時に私の売上も伸びるというWin-Winのビジネスが成り立ったわけです。さらに、市場に”保証付パソコン”という新たな価値を生み出した。
その醍醐味を味わった経験が、社会を変えるような新しい価値観を提示するという未来のビジョンにもつながっています。
未来を設立したのは41歳の時。I'm PINCHの原型となる商品と出会ったことで、多くの人にキレイを提供することの社会的意義にめざめ、化粧品事業への参入を決意したのです。しかし、ただ商品を作って売る会社にはしたくなかった。日本発のラグジュアリーなコスメブランドをめざし、まずは海外の一流ホテルからホスピタリティの真髄を学びました。それは”too much"でちょうどいいということ。例えば当社では、商品と一緒に安産祈願のお守りをお送りしたり、「体調が悪い」というお客様に「お元気になって欲しい」という気持ちを込めてお手紙を書いたりします。もしかしたらそれは”やりすぎ”かもしれない。でも、人とのつながりを何より大切にする会社でありたいと考え、”おもてなし”を核にした事業展開、組織づくりに取り組みました。
そんな風に考えるきっかけを作ってくれたのが、それまでに手がけていたコンテンツビジネスで築いた人脈です。ビジネスパーソン向けにトップ経営者の生の声をDVDや書箱にして販売していたのですが、インタビュアーは私でした。動機は単純。国内有数の企業を率いるスゴい人たちに実際に会って、その頭の中を覗いてみたかったから。スゴい人たちに共通するのは、自己肯定感とビジョンを実現するための強いこだわりです。それがない人は、いくら頭がよくても成功しないと思いますよ。
もちろん、未来の立ち上げ時には私もいろいろ苦労しました。新規の化粧品ブランドですから認知度もなかなか上がらない。でも諦めず、みんなでアイディアを出し合いながら、信じたことをカタチにしていきました。そして、今がある。でも、まだ成長の途中です。私の夢はたくさんあり、達成できたのはまだ0.1%くらいです。だから、まだまだどんどん伸ばしていきます。売上をいくらにしようという目標はありません。てっぺんを決めず、天まで伸ばします。そのためには、人真似ではない生活を変える商品を創り、新しい市場創造をめざして新たな事業にどんどん挑戦していきたいですね。